豪華な晩餐会
昨日は京都賞の授賞式と晩餐会に出席した。
もちろん、ウイリアム・フォーサイスさんの受賞式だ。
日本からは誰が招待されているのか分からなかった。
当日、分かるだろうと思っていたら、まず島地君と酒井ハナさんと「おお、久しぶりやなぁ」、次は安藤洋子さんだった。
会場へ行くと、ダナさんが走って来てハグだ。
全員での談笑は、20年前のフォーサイスカンパニー時代を一瞬味わった。
授賞式は厳かで緊張感のある時間だった。
京都市交響楽団の開会式を告げる演奏が、その荘厳さを演出していた。
晩餐会は当たり前だが席が決められていた。
妻の隣の可愛い女性、どこかで知っているのか、「日野先生」と声を掛けてくれた。
なんと日本を代表するプリマだった森下洋子さんだった。
「握手をしてください!」思わず声がでていた。
壊れそうなくらい小さく優しい手だ。
妻も「私も握手を!」と手を出していた。
子供の頃の憧れだったそうだ。
向かいに座っているのは、もちろん、清水哲太郎さん。
どういう事か、名刺を頂いた。
日本のバレエを牽引した二人のプリマと同席する、こんな体験はまず無いだろう。
「凄い!」だ。
酒井ハナさんとは、年を重ねても踊れるバレエについて、簡単な動きを交えて話が弾んだ。
私が腕からハナさんとの関係性を紹介した時、「それをしたい!」と叫んでいた。
日本舞踊の芸術性の高さの話や「動き」に目が行ったら駄目、という話。
ハナさん達に、先日の堂本光一さんのエンドレスショックの話をした。
照明やお客さんへの意気込み等、勉強するところはいくらでもあるよ、と盛り上がった。
しかし、「ダンス・踊り」とは何か?だ。
形式としては、いくらでも増えて来る。
しかし、それは見た目の「動き」の話だ。
ファッションがシーズン、あるいは、年代によって変化するのと同じだ。
もちろん、それはそれで新鮮で良いかもしれない。
そして、経済にとっては、非常に有効だ。
音楽の変遷も同じだ。
クラシック音楽と呼ばれている音楽、バッハやモーツアルト等々からチャイコフスキー、そして変化はストラビンスキーが起こした。
もちろん、それまでも変化はし続けていたが、初演の時観客が会場を出て行ったくらい衝撃のある変化だった。
その辺りから日本では現代音楽と呼ばれる。
こういった変化や革命は、日本の武道の世界も同じだ。
この辺りをいつも考えており、ダンサー達が集まると私はこの問題を投げかけている。