頭の中は複雑だ、だから自分の頭に騙されないように
例えば、道場で私が手本を見せるとする。
もちろん、その後は、自分が見た動きや形を行う事になる。
「何を見たのか」「どう取り組むのか」なのだが、まずはそのままだ。
そのままというのは、見たままであり、自分自身の解釈や自分の身体能力のままだ。
それが慣れてくると、テーマや方向性から考えなければ「自分自身の解釈だけのまま」慣れてしまうだけだ。
私の道場での事でいうと、私の武道観に沿って、がまずあり、次の段階に対立しないとか力んではいけない他、末端の実際的な身体操作になる。
これらを使って、「私の様になるように」あらゆる身体運動を検証していくのだ。
ここで、私のやっている事を理解しようとしてはいけない。
その時の段階で理解しても、自分が解釈できるレベルではないので手本のレベルを下げる事になり、同時に単なる自己満足で終わる。
ここが実際的には難しいところだ。
何しろ、自分の身体の中に頭があるから、その頭を客観視出来ないのが実情だ。
大方の人はここを誤解し、「ハイ客観的にみます」と、答える。
身体のトリックというか、頭のトリックを分かっていないから仕方がないが。
同時に「頭の中のトリックを分かっていない」という私の言葉も同じ次元のものなのだ。
また、分かった所でこの事は身体や脳の仕組みの話なので、何をどうすることも出来ない。
分かっても仕方が無いで、とよく口にするがこういったケースもあるからだ。