胸骨を教えた漁師さんが本を出した!
何年前になるだろうか?一本釣りの漁師さんが、身体の使い方を教えて欲しいと来られた。
牛島さんだ。
寄る年波には勝てず、漁をするのが疲れるのと若い者に負けるから、それを何とかしたい。
という事からのお付き合いになったのだ。
私のyoutubeを見ていて、もしかしたら「胸骨操作」が、一本釣りのヒントかも?と思って、自我流で胸骨操作をしていたそうだ。
船には、外国の若者も多く乗っており、日本の若者よりも体力もやる気もあるのでバンバン釣り上げるという。
お会いすると、確かに胸骨操作を自己流でもやっていただろう痕跡が身体の動きに見える。
基本的にどんな動きで「一本釣り」という作業をしているのかを知らないので、それを教えて貰った。
その動きを見ていると、ポイントは足にあり、そこをキッカケとして膝や肘を使ったりして、その芯になるのが胸骨だ。
漁師さんは日本一の漁獲高にも貢献している優秀な漁師だ。
つまり、一本j釣りに生活や人生がかかっている。
そこに負けず嫌いが加味されているので、学ぶ姿勢が半端ではなく熱い。
思えば、この熱さは、競輪選手の熱さと一緒だし、一番最初の弟子の科学者とも同じだ。
とにかく「自分に適した身体操作を身に付ける」だけで他の事は眼中にないのだ。
終わってから飲み会に行っても、ずっと身体の動きを確認し、質問して来る。
そうすると、私もその事に影響され、他のアプローチの仕方を編み出したりする。
ある時、その胸骨操作を牛島さんに習ったという同業者、漁師さんを伴って来た。
その漁師も牛島さんを超えた熱量を持っていた。
全身の連動や竿の持ち方等、漁師ではないが見えるので、それを伝える。
そうなると、他の人は放っておいて掛かりっきりに教える。
そこに食い付いて来るので、嬉しくなってどんどん精密な操作も伝える。
数年前の忘年会で、その牛島さんが漁師の仕事に関する本を出したい、と原稿を読ませて貰った。
日野武道の理論が一本釣りの役に立つ、という事を広めたいと言っていたが、残念ながら暗い飲み屋で読むのは難しい。
老眼だから読めない上に、手書きだから余計に分からない。
とにかくテキストにしなかったら読めないから、そこを誰かに頼むことと指導した。
その時の原稿が書籍になったのだ。
日野武道に来た熱量が沸騰した人の3人目は漁師さんだった。
巷にある色々な「身体操作」を私は知らない。
私の理論は本質なので、この漁師さんや競輪選手のように、何にでも応用出来るのだ。
1月31日から2月2日は新春大阪ワークショップは阪神野田の近くです。
