真面目に遊べ
今年の夏は不思議な感じだ。
セミの泣き声を聞かない。
「どうして?」毎年、5月のゴールデンウイーク辺りで泣くのだが、今年に限って一度も耳にしない。
先ほど、草刈りをしている時、始めてアブラゼミの声を聞き、やっと「夏」が来た感じだ。
何かが変化しているのだろう。
しかし、これを書いている今もセミの声は無い。
静かで良いのか悪いのか。
「遊ぶ」という言葉があり、その反対のような「真面目」がある。
また「真剣」もある。
これらの塩梅が難しいところだ。
ジャズをやって間も無い頃、ある有名なベーシストがバンドマスターをするピアノトリオに、オーディションで席を勝ち取った。
ナイトクラブでの演奏だから、音量を抑えなければならない。
ブラシを使い神妙にリズムキープだけをしていると、「アキラ君、もっと遊んで」と言われた。
ジャズで遊ぶというのは、その曲その演奏中に適切な合いの手を入れる事だ。
もちろん、そこにマニュアルはない。
雰囲気でだ。
しかし、その遊ぶのを間違うと「何を叩いているんや」と怒鳴られる。
「もっと真面目にやれ」とも言われる。
この場合、真面目に遊べという事になる。
そうすると、遊ぶと真面目は別のものだという事だ。
こんなやりとりは、きっと今は無いと思う。
こんなやりとりがあるから「遊ぶとは?」「真面目とは?」と考えられるのだが。
真面目に遊ぶ?
子供の頃は、誰でもこれだ。
一生懸命真面目に遊ぶから、時間の経つのも忘れ家に帰ると「何時まで遊んでるんや」と叱られたものだ。
では「真剣に」というのは、どういうことだろう?
107回「武禅一の行」は「真剣」だ。
10月7,8,9日決定