それはそうと
「上達とは」ではなく、自分にとって「何が上達なのか?」だけが大事なのだ。
「上達とは」という一般論を知り、「では私も上達」ではなく、どこまで行っても「自分にとって」という事だ。
もしそれが見当たらなかったら、上達する必要はないのだ。
私自身は、その意味での向上心があるので、いくらでも問題を発見しそれと対峙し、乗り越えていくが、全ての人がそうである必要などない。
しかし、道場を開いていると、道場に来る人は全員向上心が有ると思ってしまう。
これが大きな間違いなのだろう。
「自分にとっての」を持っている人は、実は恐ろしく少ない事に気付いた。
「そりゃそうだ」だ。全ての人がそれぞれに成長すれば、もっともっと世の中が良くなっている筈だからだ。
それはそうと、昨日は「もしかしたら」という場面に遭遇した。
珍しく横断歩道を渡っていた。
目の片隅に、左手方向から白い車が見えていた。
速度を落とさないので、私が歩く前を通り過ぎるのかな、と思い、一応警戒しながら歩を進めた。
何と私に突進して来たのだ。
目の片隅から正面から車を捉え、同時に左手が受けの手のように動いた。
不思議と慌てなかったと同時に「ぶつからない」と確信した。
だから普通に歩く姿勢のままだ。
白い車の運転手は、私と目が合った途端に急ブレーキを踏んでいた。
一瞬の出来事だった。
私の手は、車から1cmは離れており、ただ運転手の目を見ながら横断歩道を歩いていた。
運転手は、車の中で「すみません」と何度も頭を下げていた。
私は、これまた不思議な事に、笑顔で見送っていた。
その笑顔に気付き「あれ~」となった。
何時もなら「ボケ・コラ・カス」と怒鳴りながら手を出していた筈だ。
何が変わったのだろう。ホントに不思議な事だった。
大阪ワークショップ迄後約2週間です。