比較の効用

個人が楽しむ為に武道をしたり、山に登ったりダンスを歌をスポーツを、と様々な事に取り組むのは非常に良い事だと思う。
自分の人生の彩になるし、仕事環境や生活環境とは全く別の人達と出会うキッカケにもなる。
それは、世界が広がる事に繋がるからだ。

その意味で「比較する」必要は全く無いし、比較は無意味だ。

しかし、その事と、例えば、武道を追求する、スポーツの何かを、あるいは、歌をとなると、比較が必要だ。

比較しなければ自分の位置や質が見えて来ないからだ。

比較する世界に入ると相当面白い。
私はどんなことでも自分と比較する。

そうする事で、私自身の「何がどれだけ」が見えてくるからだ。

もちろん、比較は自分よりも劣っている人を見て、「私は凄い」と思う事ではない。

自分よりも劣っている人を見ると「こうしたら良くなるのではないか」と考える事が出来るようになる。

それは「上下」という感覚ではなく、折角やるのだったらもっと合理的に上達する方が良い、と思うからであり、つまりは、他人の役に立てるという事だ。

また、自分の劣っている所を他人を見る事で発見する事も、ある意味、人生の醍醐味の一つだ。

「比較してはいけない」という風潮だが、「比較するからこそ」自分という実体を客観的に俯瞰出来、そこから自分を磨く事に繋がっていくのだ。

もう一つ言えば、他人の素晴らしさを、比較する事で実際として気付けるのだ。

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