明鏡塾新規講座が始まった

9月は、東京14期・大阪9期「明鏡塾」のスタートだった。

コロナ騒動が始まって以来、受講者も体験会に来る人も激減している。
そんな中での9期・14期だが、大阪・東京共新しい受講者が入ってのスタートだ。

新しい人に向けて、大阪での自己紹介で、全ての受講者が「最初は何をしているのかサッパリ分かりませんでしたが」で始まったのには、全員大爆笑だった。

何度も紹介するが、大阪の受講者は柔整師や医師の方達、全員がベテランだ。
つまり、それぞれに成果を上げ、自分自身の治療理論も確率している人達だ。
にもかかわらず「サッパリ分かりません」だ。

では「サッパリ分かりません」なのに、どうして再受講しているのか?
それは、本気で、あるいは真剣に自分の仕事に取り組んでいる方達だからこそ、それぞれに治療法や治療そのものに関しての疑問や問題意識を明確に持っていたからだ。

つまり、「治療とは患者さんとの関係性ではないか?」とうっすらと気付いていたが、その事に対してのアプローチの仕方に悩んでいた人達なのだ。

そういったベテランの人達が多い大阪明鏡塾だが、逆に東京明鏡塾は当初から若い理学療法士や看護師が多かった。
もちろん、ベテランの医師や柔整師・歯科医師他が受講してくれているが、目立って若い理学療法士が多い。
何れも「関係性」という事に興味や好奇心、問題意識を持っている。

だから、当然の事だが「教えて貰ったら出来る」と思っていた人達、方法を求める人は、一期限りで止めていった。
中には、「理解できない」と、途中で投げ出してしまう人もいる。

「理解しても意味がないし、現時点での理解は、自分の価値観や理解度に合う事だから、新しい考え方には付いて来れないよ」と最初に断っている。

「理解しても意味がない」には、もう一つ理由がある。
理解したから出来るのではなく、出来てから振り返って理解するもの、それが現実であり、自分が挑戦していく実際でもあるからだ。

その意味で「最初は、何をしているのかサッパリ分かりません」なのだ。

大阪明鏡塾に2期から連続で再受講しているベテランの柔整師は「私は明鏡塾は『達人養成講座』だと思っています、色々なセミナーに顔を出したり、自分でもセミナーを開いたりしてましたが、今はここだけです。治療に対する姿勢や方法が完全に変わりました」と自己紹介してくれていた。

東京も大阪も再受講の人達の進化が目覚ましい。
医療に対する姿勢が完全に進化し、より関係性の本質に近づいている。

患者さんは、巡り合う医師や看護師、治療家によって回復や改善は決定されるから、単純に「治療法」を求めると永遠に求め続けなければならなくなり、しまいには「こんなものだ」と諦めてしまう事になる。

「誰かの役に立つ」「苦しんでいる人の役に立ちたい」という素晴らしい志は、水泡に帰してしまうのだ。
自分自身が決めた未来を壊すのは、自分でしかない。
改めて色々と考えて欲しいものだ。

お腹に手を乗せるのは難しい。どれだけ違和感を持たせないか、相手と一体化できるか。そんな稽古だ

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