落ち着きのない私だから
ヨーロッパで武道のセミナーを開いている時「日野は日々どんな稽古をしているのか?」という質問を受ける事が多い。
「別に稽古らしい稽古はしていないが、その時に閃いた事を稽古する」と、何の事やら分からない返答をしてしまう事が多い。
その私自身の稽古を振りかえると、日々その場で閃いた、あるいは思い付いた稽古をしている。
一番集中して稽古が出来るのは、街を歩いている時かもしれない。
とにかく、家とは別の外とかカフェが多い。
それは、その場、例えば街を歩いているとすると、足を徹底的に感じたり、その感じている所を変化させたり、上半身や骨盤、股関節との繋がりを感じたり、歩いていると振れている腕から型や、動きそのものを考えたりしているのだ。
もしかしたら、所定の場所が嫌いなのかもしれないし落ち着かないのだ。
と、これを書いていて、10代の頃の仕事での態度を思い出した。
また、小学生の頃、先生や親からの言葉「落ち着きのない子やなぁ」と私自身の根本的な事を思い出した。
そうだった、発達障害気味の私だった。
であれば、落ち着きが無くて当たり前だし、落ち着ける場所で何かに取り組むのが苦手で良いのだ。
その私だから、歩いている時や、ガチャガチャしている場所が落ち着いて考えられるのだろう。
これは仕方がない。
ジャズの世界に入り曲の構想を練るのは、決まってくそやかましいディスコだった。
それこそ机に向かって、となると、直ぐに退屈し別の事をやってしまうのだ。
今でも、これはそのままだ。
結局、私の稽古の仕方は短期集中と、「ながら稽古」が入り混じっているという事だ。
ただ、それは大きな意味、ざっくりと言えば、という話で、その短期集中の中身は、色々と明確に分けてやっている。
別にどんなやり方が正しいのかはない。
自分に合うやり方に出合うまでは、徹底的にやってみることだ。
大阪来月の講習会は7月16日大阪道場
夏の大阪ワークショップ8月1.2.3日北区中崎町傍島ビル
