日本の文化としての武道は
そもそも私のワークショップは、2005年4月ドイツ・フランクフルトで始まった。
本にもなっている(ウイリアム・フォーサイス、武道家日野晃と出会う 白水社)、コンテンポラリーダンスの巨匠、ウイリアム・フォーサイスに招聘された事で始まったものだ。
だから、そもそもは「表現」であり「ダンス」そしてその内容である「コンタクト・インプロビゼーション」を指導したのだ。
その世界のトップダンサー達は、当たり前だがセンスもよくもちろん身体はバカみたいに動く。
しかし、「表現」の事や「コンタクト」に関しては、私から言えば、どちらかというと素人だった。
もちろん、ダンサー達は私と比較する事で、その事が出来ていない事を知り、熱心に稽古を続けた。
最初のレッスンは2週間続いた。
というエピソードからワークショップは始まったのだ。
武道家がどうして?と誰もが疑問に持つだろうが、私が教えている事、あるいは指導している全ては「武道」だ。
約500年前の宮本武蔵や伊藤一刀斎を探求して行く中で発見していった、日本の伝統文化としての「武道」の中身であり、「武道の稽古」なのだ。
当たり前だが、武道は相手がいなければそれは無い。
つまり、「関係」という人としての根本的な能力から問うものだ。
現代人に不足している「感情の表出」や「関係する能力」、とにかく「他人」を通して知る「自分」、つまり、私達の存在は既に他人との関係で存在しているのだ。
そこをやさしく学んでいるのがワークショップだ。
まだ、少し席が空いてます。