贅沢な一日になった
「ベルリンの壁」を昨日見た。
といっても、ホテルの直ぐ近所がボーダーだ。
レオさんの奥さんが青春時代を過ごした大学やコンサートホール。
当時は、東ベルリンでオーケストラで演奏をしていた音楽家と混成で演奏をした事もあるそうだ。
そうなると、音楽と言えど解釈や基準が違うので大変だったという。
そういったゴチャゴチャ期を経て現在がある。
そして今日の夜は、コンサートのチケットを取ってくれたので、コンサートホールで音楽に浸る。
旧東側でヒットラーが建てよく使っていたホールで、「KONZERT HAUS BERLIN」だ。
ピンク色のタイルが敷き詰められており、そのタイルはもう採掘できないらしい。
そういった歴史が動いた中で青春を過ごすと、きっと感性は私とは大きく違うのだろうと思う。
一般的な壁の話ではなく、音楽家という専門的な分野からの体験話は、とことん興味深い。
しかし、今回のベルリン滞在は、「さむらいミュージアム」という日本の武士・武具をテーマにした博物館の見学が目的だ。
日本が明治維新の最中、お金が必要だった政府が、江戸時代やその昔の象徴でもあった、刀や鎧を海外に放出したのだ。
もちろん、その価値を全く分かっていなかったので二束三文で流れたそうだ。
それが、それこそ歴史の流れと共に、オーナーの目に留まりこの博物館を作るという事になったのだそうだ。
しかもコロナ禍での出来事だ。
開館セレモニーでは、日本大使館も招待されたが、貴重な所蔵品の多さと多岐に渡っている事に驚いて声も出なかったという。
それくらい貴重な品物の数々。
柳生の品物や徳川、細川家等々、とんでもないものを見せて貰った。
所蔵されている品々は、日本国内ならそれこそ国宝級のものばかりだ。
だから、セキュリティの関係で身近で見れないし、手に取るなどもってのほかだ。
でも、ここはドイツ・ベルリンだ。セキュリティはしっかりしているので、目の前で見る事も出来るし、一つの品を数千枚の写真で撮り、それをクリック一つで見られるようにしている。
所蔵品も素晴らしいが、「見せ方」が立体的で素晴らしい、日本やその他の国々の博物館のように、単に置いているのではない。
さすがドイツ、という感じだ。
https://samuraimuseum.de/en/?srsltid=AfmBOorfL-WqV5ZXZGNDovI_-TRZytbSXvEPcD04gUnIW8GJfN5HweRs
昨日は、そこのオーナーとお話が出来た。
初めて日本刀を見た時、何かしらこころを打たれたそうだ。
それから、日本のものを片っ端から収集し、それこそ一振り何億ユーロの逸品もお持ちだ。
「ドイツ人としての自分の中にも日本人と同じソウルがあるように感じる」とおっしゃる。
茶室や真田門を、本物をそのまま日本から持ち込み移築しているのは圧巻だ。
110回「武禅一の行」は、5月3.4.5日です。残り僅かです。
沖縄ワークショップは5月30.31.6月1日、
