受講する救急救命士の話
昨日は「東京・明鏡塾15期」の3講座目折り返しだった。
受講者それぞれの事情があり、極端に少ない講座だったので、「触れる」「流れ」に絞り込んだ中身の濃い(何時も濃いが)講座になった。
「流れ」は初心者には難しいかな、と思ったが、「明鏡塾」の看板の一つなので、出来なくても体感して貰う必要があったので行った。
意に反して、初めての人も順調にクリアし、目を白黒させていた。
「指示された事をその通りにやる」のは難しいのだが、素直に取り組んでくれているので、クリアするのだ。
もちろん、「それはどういう事か?」と自分自身に落とし込むには、それなりの時間は必要だが、見様見真似だけで患者さんに作用はするから、まずは、それで量を稼ぐ事が重要だ。
懇親会で、9期から受講している救急救命士のリーダーが「明鏡塾」に来てからとそれ以前の話を、新しい人に話してくれた。
救急車で病院に何かしらの容態の人を運ぶのが仕事なのだが、手遅れにならない為に、あるいは、症状を聞き出し病院を選んだりが役目だ。
搬送中にお亡くなりになる重篤な人もいるが、「明鏡塾」に来るようになってお亡くなりになった方はいないそうだ。
そんな方以外にも、それこそ多種多様な人を搬送する。
多重人格の人がいたり、子供など症状を説明出来ない場合もある。
そういった人達と、きちんと話が出来るのは、彼だけだそうだ。
症状から病名を見極め病院を決めなければならないが、その決め手は医療的には色々あるが、会話が出来るか否かが鍵を握る。
搬送される人と、きちんと向い合え、きちんと触れる事が出来る彼は、当然、このスペシャリストだ。
病名の見極めでは、先ず間違わないようになったという。
つまり、搬送される人が適切な治療を受けられるという事だ。
そして、ちゃんと向き合って話を聞けるから、搬送される人は安心する。
その事で症状は極端に軽くなる。
子供が泣き止まずお母さんがオロオロしながら付き添っている中、彼が話しかけると子供は泣き止み痛みも治まったそうだ。
医療従事者にとって重要な「触れる」や「関係」を教えるところは「明鏡塾」しかありませんよ、と新しい人に話してくれていた。