久しぶりのフランスへ
そろそろフランスへ行く準備だ。
そろそろも何も、明日の夜中には羽田を発っている。
ネットでヨーロッパの気候を見ていると、まだ冬のようだ。
東京での稽古は、最近はずっと基礎を見直している。
「これだ」と固定化させる必要は、完全な本質になるまで、つまり、完全に「これしかない」というところまで漕ぎ付けるまでは、固定化しないことにしている。
基礎の一つに、「人が動く」があり、動くは構造的には、筋肉の収縮運動を媒介としている。
しかし、それは単なる一般論で、間違いは無いのだが、も一つ中に踏み込めていない気がするのだ。
その筋肉の収縮運動だが、これの難しさは武道武術としての目的がある場合だ。
その場合、必ず相手に作用しなければならない。
つまり、力として発揮される運動、あるいは動きでなければいけない、という条件があるからだ。
その為の基礎だ。
例えば、応用が「肘打ち」だとした時の基礎だと、もちろん「肘」を知り体感できコントロールしなければいけない。
ポイントになるのは、肩や二の腕辺り肩甲骨辺りに緊張が無い事だ。
腕や肩、肩甲骨から背中が緊張するという事は、肘をコントロールしているのは、その緊張している部位であって肘ではないのだ。
という注意をしなければならない事を明確にし、そこを体感しつつ稽古をしていくのが、基本稽古になる。
だから、意味もなく反復練習をするのが基礎訓練ではない。
がしかし、意味もなくする反復練習は必要なのだ。
その形が自分のものになる様に反復する必要があるのだ。
習字でずっと円を書いたり、縦線を引いたりと同じだ。
これをしなかったら「その場で出来た」だけだから、そこから考える深めて行く、をする為の材料にはならないのだ。
110回「武禅一の行」は、5月3.4.5日です。残り僅かになってしまいました。
