自分を決めていない人は迷子になるだけ

スポーツ選手で、よく子供の頃何になりたいかを作文や卒業文集で綴っている事が紹介される。
最近ではメジャーリーグで大活躍する大谷選手がいる。

高校の時に考えていたというシステムが紹介され、「ええ~高校の時にこれ~」と私は驚いた。
あの子が可愛いとか、誰それはカッコつけている、締めてしまえ、と馬鹿みたいなことをしていた時期だ。

それほど、人は異なるのだ。

自分で自分を決めている人は、どの道を歩けば良いかを知っているのだ。
知っているというのは、「どうすれば?」という疑問を持ち、それをきちんと調べ、自分で行えるように工夫をし道を作りながら進んでいる事だ。

よく話をするのが、世に出るのはある意味簡単だという。
それは、人のやらない事を徹底的にやれば良い、学力が落ちているのが現状だったら、一寸頑張れば頭一つ抜き出る事が出来るという事だ。

単純には、皆と同じ事をしない、ただそれだけだ。

大方の人はそれをせずに、自分の先天的な資質だけを信じて一日を過ごしている。
そして、先程の「自分を決める」という事をしないし、知らないのだ。

それは雰囲気の言葉、例えば、「自分には未来がある」「自由に生きれば良い」等々だ。
そのコピーに振り回され、あるいは鵜呑みにして自分を怠惰にさせているのだ。

人はどんな事でも練習や訓練、あるいは調べ上げなければ、どこにも到達しないのだ。
それすら知らない人がいる。

「練習しなければならない」という事を知っても、一回でも練習すれば「練習したけど?」となる。
これは、ワークショップや教室でも良く見かける光景だ。
自分が何をしなければならないのかが全く分からないからだ。

自分が何をしなければならないのか?「何でやねん」なのだが、実際そうなのだ。
そうなると、私自身がパニックになる。
「ええ~、そんな人が居るの?」だ。

そういった人達の集団を「烏合の衆」と呼ぶ。
ここで難しいのは、その烏合の衆をまとめ上げる事だ。
烏合の衆の一人がまとめ上げようとしても無理。
同じレベルだからだ。

もちろん、烏合の衆だから「自分は皆と同じレベルだ」という認識すらない。
もし、そこに役職的地位関係があれば、それを人間的価値だと勘違いするのだ。
そうすると、その集団や組織は混沌となる。

しかし、その集団や組織が壊れないのは、その烏合の衆の中にいる一握りの「出来る人」がいるからだ。
あるいは、偶然壊れていないだけかも知れない。
もう一つは、何とは無く支え合っているからだ。

もちろん、その「出来る人」がいなくなったり偶然が止まると壊れる。
と考えると、壊れてから人を選んで作り直すのか。
打てる手を絞り出すのか?だ。

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