志しを持つのは時代と逆行
時代に逆行している「明鏡塾」だ。
巷では、金銭的な成功を成功と呼ぶ人が増えて来ている。
大阪での「明鏡塾」の時、隣の部屋は治療のセミナーだった。
表の看板を読むと、理学療法士に向けたものだ。
今期の大阪明鏡塾を受講してくれている人の中にも、理学療法士は2人いる。
で、隣の部屋のセミナーの事を聞いてみた。
そうすると、学校を出て現場に配属されるが、理学療法士としてのやり方など、通り一遍のことしか習わないので、こういったセミナーを探しては通うそうだ。
しかし、そこで習うことも、応用性の無いものばかりで、お金をドブに捨てるようなものだと言う。
その内、そのセミナーに来ていた受講生が、セミナーの講師になっていた。
結局、理学療法士は薄給だから、お金を儲けるためにセミナーの講師になっていくのだそうだ。
セミナーの講師はどうでも良いけど、専門学校をでて、現場経験も浅く、どこかのセミナーで覚えた治療法を教えるのだから、どんな神経をしているのかと私は思う。
同時に、それほどお金が儲かることが価値のトップにあるのかと???になる。
お金儲けが間違いだと言うのではない。
そのお金をどう使いたいから、お金を儲ける必要があるのではなく、お金儲けそのものに価値があるという事に虫唾が走るのだ。
SNSを見ていると、「ビジネス」と謳った「成功・自己実現」等の宣伝がやたらとある。
もちろん、その中にも治療院を開業して月商◯◯万円になる、というのもある。
それらにしか興味のない人はそれで良い。
時代に逆行しているというのは、「患者さんを治したい、楽にさせたい、回復・改善させて上げたい」ということだけが目的で医療の世界に入っている人達が集っていることだ。
その為には医療システムを改革しなければならないとか、立場を超えて話し合えなければならないというような話で盛り上がる。
昨日の打ち上げも、最後はその話になっていた。
そこには医師も看護師も理学療法士や歯科医なども混じり、意見が交換される。
こんな場は「明鏡塾」だけだと自負できる。