大きなお世話

「明鏡塾」の現メンバーは、大阪も東京も素晴らしい。
特に東京メンバーは、自主的に稽古会や勉強会を開いて研究している。
それは、「明鏡塾」でいう「触れる」や「感じる」という能力が、自分の仕事にとって終生役に立っていくものだと、認識したからだ。
決して、私が勉強会をやったら良い、と指示したのではない。

今までは、「自主練をやらなかったら出来るようにはならないよ」と口を酸っぱくして言っていた。
もちろん、「武道」の教室やワーク・ショップも同じだ。
それを言わなくなって数年が経つ。

どうして言わなくなったのかは、やる人はやる、やらない人はいくら言ってもやらないからだ。
至極当然の事だ。
そして、何よりも他人の人生だからだ。
何よりも、私が他人に過度の期待をしてしまうからでもある。
過度の期待を持たれた側は、負担以外の何物でもない。
それが余計にやる気を無くすことに繋がるからだ。

愚息が小学1年生から武道を教えた。
それは、それこそ現代の風潮から言えば虐待だと言われかねない稽古だった。
もちろん、それは結果として、武道から離れてしまった今でも、本質は見に染みているので、直ぐに稽古が出来る。
なによりも、現在の和太鼓にとっての重要な身体操作が身に付いている。

しかし、逆に音楽は愚息が私に質問してくるまで、極力話さないようにした。
それは、音楽を嫌いになって欲しく無かったからだ。
そういった体験を持っているのだが、熱くなってしまうとどこかへ飛んでしまい、ついつい大きなお世話をやってしまっていたのだ。

その癖は、決して間違っているとは思わないが、人に対して目測を誤らせてしまう事が多い。
だから、「明鏡塾」からは、決してこちらからは指示しないようにしたのだ。
たまたま、「明鏡塾」には素晴らしい人達が集まってくれているので、自発的に色々と工夫をする。
だから、相当レベルが高い理学療法士、整体師等々に成長しているのだ。
近い将来には、日本を代表する医療従事者になるだろう。

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