舞台で見せる

フィンランドで役者・俳優・歌手として活躍する武田結子さん。
2年前埼玉の彩の国で「マクベス再び」と題した公演に出演して貰った。
ゲネの時、照明の人が「今回は外人さんが入っているの」と驚いて訊ねたくらい迫力のある英語のセリフだった。
彼女には、仕事の空きで私のワークショップのある時は、通訳をして貰っている。
先日のアムステルダムでのクラシックバレエのワークでも通訳をしてもらった。
公開ワークショップの時は、レクチャーや質疑応答もあったので、彼女の英語はいかんなく発揮され、受講者や参加者からは「素晴らしい英語をありがとう」と感謝されていた。
この時のアムステルダムにしろ、その次に行ったジュネーブにしろ、その前のケベックでも、私を呼んでくれるのに1年から2年の時間をかけてくれている。
今度は、フィンランドで私のワークショップをしようと、秋から根回しをしてくれている。
それは、10月にフィンランドで、アッというような舞台を創りたい、創ろう、という思いからだ。
「マクベス」が終わった時、これをフィンランドでもやりたいと、武田さんが言い出した時に、始まったものだ。
「関係性の見える舞台」どこにでもありそうだが、どこにもないというか見たことは無い。
「見える」というところがネックになるのだ。
そのような、というのは簡単に作れるし、それはいくらでもある。
そうではなく「本当に」だ。つまり、舞台に武禅を持ち込むということだ。
それは、2005年にフォーサイスカンパニーに行って以来、日本でもずっとワークショップという形で伝えて来ている。
もちろん、今も行っている。2年前、武道のワークショップでフィンランドに行った。
その時は丁度武田さんの本番と重なっていた。
武田さんから少し演出して欲しいと頼まれ、武田さんの役を見せてもらった。
セリフもなく歩くことがメインだ。
そこで意識の使い方、身体への意識の操作。
それらを手短に伝えた。後日、その舞台の演劇比評が出た時、どの批評にも良い意味での武田さんが紹介されていたそうだ。
観客からどう見えるか、観客にどう見せるか、そこを押さえただけなのだが、それが武田さんは評価されたのだ。
昨今の舞台ではそれも乏しい。
殆どが作品をどう作るか、だけだ。
当然、役者も芝居も見えてこない。
そこを壊してしまわなければ駄目だ。
役者やダンサーが見える舞台でなければ駄目だ。
http://www.realcontactproject.com/
RealContactを体現出来たら、世界で唯一の舞台になる。
そんな舞台を創りたい、ということから起ち上げたWorkShop。
今や日本のみならず、ドイツ・オランダ・スイス・イタリア・フランス・カナダへと広がった。「胸骨操作」はkyo-kotsuと定着している。
そんな活動を紹介するサイトです。

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