やっぱり「素直」が一番
先日から顔を出してくれている空手青年。
初の「連動」にチャレンジ。「連動」は身体操作、特に武道で力を働かせる為には必須だ。
彼は、自分で「ドンクサイです」と言う通りドンクサイ。
だが、しばらくダンス教師の紫帯に特訓をさせた。
何とはなく出来た。
でも、その紫帯の女性を倒す事は出来ない。
欠点を少し手直しすると、紫帯は倒れるようになった。
「連動」が伝わったのだ。
もちろん「出来た」にはほど遠いが、初めてのチャレンジなのだから優秀な部類だ。
稽古を終えて師範代が「今日初めてなのに出来ましたね」というので「難しくしているのは自分の頭やからしやない」と一言。
実際、何年経っても出来ない人もいるので、それを見ていると難しいものかも、と思ったりする。
しかし、「大体でええから出来た」のレベルだと、そう難しい運動ではないのだ。
彼は素直だ。
指示された事を、そのままやろうとする。
大方の人も同じなのだが、時間が経つと変わっていく。
自分なりに、自分の癖で癖の持つ価値観を最良として考えて行くのだ。
つまり、指示された事ではなく、自分の価値観に変換してしまうという事だ。
だから「出来ない」のだ。
「出来ない」には色々な理由がある。
もちろん、出来ない人の無意識のレベルだ。
そこを解明するのは難しい。
個々に違うからだ。
「徹底的に稽古をしろ」と青年に忠告。
彼は5月からメキシコに指導に行く。
ラテンの人達は半端なく身体能力というか、敏捷性に優れている。
そして明るい。
その明るさが「大体で良いから出来る」を生み出す。
そこもメキシコで掴み取るべき点だ。