世間とは違う道を歩く
また、誕生日が来た。
放っておいても生きている限り誕生日に遭遇する。
74回目だ。
武道を教えだして40年にはなるか。
もちろん、探求しながらの指導だった。
だから、指導がコロコロ変わって弟子達は付いてくるのにアップアップしていた。
今日は〇だと気付いても、家でも探求するから、□ではないか、と変わる。
そんな具合だ。
思えば、本当に朝から深夜まで稽古をしていた。
そんな時、ふと気付いた事が、現在の私への入り口になった。
それは、当時の年齢なりの稽古をしていると、老人になった時は使い物にならなくなっているだろう、という気付きだ。
そこで、「では、老人になっても出来る事は何か」を考えていったのだ。
それが「力を抜いて」になり「連動」になり「体重移動」になった側面だ。
側面だというのは、当時は鎧を着けた状態で、どう動けるのかを基本となる問題として持っていたからだ。
それが40年を経た時、つまり、現在の私に繋がっているのだ。
そんな事を思い出すと、当初から世間とは違った価値観で生きてきた事になる。
世間の価値観など、私には無縁だという方向に歩いて来たのだ。
もちろん、今でもそうだが、それは完全に私自身になっているので、意識した事はない。
だから、このまま歩いて行く。