実践が実践にならない

色々な資格がある。
国家資格から民間の資格まで、千差万別レベルも天と地程の差があるが存在する。

そして、人はその資格を欲しがる。
それは、社会がそれを求めているからだ。
資格はある意味で、その人の技術というか専門性を保証するからだ。

しかしだ。
ここに矛盾がある。
例えば、身近な資格で言えば調理師免許だ。

私がバーテンの修行をしていた頃、この調理師免許なるものが生まれた。
その頃は、実際に厨房で働く人は1週間の講習の後、その免許を得ていた。
つまり、実践経験が先にあり、その実践経験が資格を保証していたから、食品衛生の知識や諸々の事を知る為の講習を受ける事で得られたのだ。
だからそこに大きくは矛盾は無い。

しかし、今は専門学校等に行く事で、資格を得る為の条件が整う事になっている。
つまり、実践経験が全く無いままの資格保持者という事だ。
そういうことを自覚しているのなら問題は無い。

でも、大方の人は、資格を取ったから即仕事が出来ると思っているから不思議だ。
「出来る」と思っているから、例えば、どこかの職場に就職したとして、そこで先輩達の仕事ぶりを見て、学んでいくという事を知らない人が多いのだ。
知っても出来ない人も多い。
つまり、実践が実践にならない人が多いという事だ。
それは多分、子供時代の人に揉まれる体験が無い、つまり、人と関わるという体験が無いからだ。

 

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