やっている事を好きになって行く1
やっている事を好きになって行く。
例えば仕事や、私なら武道や音楽だ。
好きになって行くのは、何かが出来るようになって行くからだ。
ただ、この「出来るようになって」というところが実はかなり微妙なのではないかと思う。
もちろん、人によって「出来る」が違うからだ。
私が何時も振り返るのはジャズドラムだ。
これをやろうと決め、バンドボーイになった。
もちろん、バンドボーイになってもドラムが叩けるようになる筈もない。
私自身が練習を積み重ねなければ、ジャズドラムなど出来る筈もない。
そのドラムの練習は、直ぐに取り掛かるのだが、1時間もすれば飽いてしまう。
何もかもが出来ないし知らないからだ。
メトロノームに合わせて叩いていても殆どズレるし、実際プレーをしている先輩とはかけ離れ過ぎていて、知るも知らないも言葉にもならないところに自分がいたからだ。
その現状を思い出しては、よくプロになれたものだと思う。
多分、その状態なら大方は「自分に向いていないから止めよう」となる。
私の場合も、別段ドラムを好きだった訳でもないし、ジャズを好きだったのではなかった。
だから止めようと思えば何時でも止められる状態だったのだ。
でも止めなかった。
続く