相互の一方通行的会話?
今週は「大阪・明鏡塾」6期の開始だ。
東京とは違って、新しい人が入る。
新しい人が入ると再受講の人の刺激になるから双方にとって都合が良い。
再受講組が苦労をして探求したことを、さっと通過する人もいるし、全く理解できない人もいる。
そんな色々な人達に、どう対処できるのかも大きくは「関係」の稽古になる。
大方は、「自分の知っていること全部」を相手に伝えようとする。
これで知らない人はパンクする。
ここが難しい所なのだが、自分の知っている事を伝えるのは楽だ。
もちろん、この「伝える」というのは、文字通りの事で確認しながらの事ではない。
確認、つまり、相手の反応を見ながらというのは、相当の注意力が必要だ。
だが、それは人生を生きる上で必須だし、医療従事者であれば当然必須である。
私は常に「質問は?」と投げかける。
それは、相手の力量を知る事になるからだ。
その質問に応じて、反応しての対応が出来るからだ。
大方の会話を聞いていると、一方通行が交互に行われているだけの事が多い。
自分の言いたい事があるのは分かるが、それでは理解する行為にはならない。
安物のドクターがデーターだけを見て、患者さんを診ないのと同じだ。
全ての患者さんや利用者さんには、背景がある。
しかも、それぞれに異なる背景だ。
そこから汲み取る、あるいは、感じ取るという作業があるから、データーを有効活用出来るのだ。