稽古が無理な時代に

「武禅」の準備をしているが、コロナで止まってしまう事がある。
貸し布団だ。
これが無ければ、熊野道場での再開は無理だ。
この停滞は何時まで続くのか、政府が変わり科学的思考で前に進んでくれたら良いのだが。

大阪で道場を開いた時、毎日稽古日だった。
10時から夜11時過ぎ、地下鉄の最終に間に合うくらいの時間までだ。
その間に、何時来て稽古をしても良い、というシステムをとっていた。

その内、熱心な人達が現れ、半日稽古をする時もあった。
今でいう集中稽古を毎日していた事になる。
やればやるほど、疑問や問題が現れるので、稽古が少なくなるということはなかった。

しばらくすると、毎日の稽古の割り振りが出来た。
例えば、月曜日は突きだけ、火曜日は蹴りだけという具合だ。
それを朝10時から夜11時過ぎまで徹底的に稽古をするのだ。

毎日あざだらけで、それが引くことはなかった。
私も含め、弟子たちも若かったから、体力の続く限りの稽古だ。
当然、皆形が整うのが早かった。

現在、週一回、あるいは3回の稽古。
自習時間の長さが上達の鍵のようなものになっている。
がしかし、毎日稽古をしていた時も、皆自習をかかしていなかった。
そう考えると、現在では、こういった「稽古」自体が無理な時代なのだろう。

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