7月は愛染さんの祭りで

七夕か。
笹の葉に何か書いたかな?
子供の頃は、そんなロマンチストではなかった。

この七夕に入る7月は、子供の私にとって嬉しい時期だった。
大阪の夏祭りは、愛染さんで始まり住吉さんで終わる。
愛染さんは、四天王寺の支院にあたる愛染明王の祭りだ。
ここの氏子だったから、子供の頃からこの祭りは特別だった。

小学4年生にもなると、大人に混じってダンジリに乗り、朝から奉納太鼓を叩いていた。
公然と学校にいかなくても良かったから、自然と太鼓にも熱が入った。
その次に大きな祭りは、天神祭りだ。
日本三大祭りの一つだ。

天神さんは、家から少し離れているが、遠征したものだ。
中学生の時、どういう経緯か忘れたが、天神さんの神輿を担いだ。
当時から、担ぎ手が足らなくてアルバイトを雇っていたのだ。

ダンジリの上で太鼓を叩くのは楽だが、神輿を担ぐのは重労働だった。
ただ、町内のあちらこちらで神輿の担ぎ手にお酒が振舞われており、それに有り付けるのが楽しいから手伝ったのだ。
夜店も楽しみの一つだった。
とはいっても、何かを買うわけでもない。
その賑やかさが気分を盛り上げてくれたからだ。

7月になると、そんなことを思い出す。

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