イチロー選手の言葉から
「みんな小学生だけど、高校、大学、社会人になる前に経験する時間、そこで自分自身を自分で切り開いてほしいと思います。厳しく教えるのが難しい時代、自分で自分のことを教育しないといけない時代に入ってきた。自分は小、中、高となかなかそうは思えなかった。自分には厳しい先生がいた。今を生きているみんなには、それが大切なことと覚えておいていってほしい」
イチロー選手が「イチロー杯争奪学童軟式野球大会」の閉会式で、ちびっ子達に話した言葉の一部だ。
「厳しく教えるのが難しい時代」確かにそうだ。
一寸怒鳴るとパワハラになり、肩をこついたら暴力だと言う。
もちろん、偉そうにしたいだけのボケた人間もいるだろうが、情熱が迸ると思わずそうなることもある。
それを十把一絡げで「駄目」というのが現代日本の姿だ。
そこで失われるものは、世間を生き抜いて行く力だし、物事と真正面から取り組む、あるいはぶつかる力だ。
イチロー選手は「自分が自分を教育しないといけない時代」と言う。
もちろん、そうだ。
しかし、これは人類誕生からずっとそうだ。
ただ、きっかけとして「厳しい他人」がいただけだ。
その厳しい他人、あるいは、情熱が迸る先生達が否定される時代だ。
そういうきっかけを失った時、本当に自分が自分を教育出来るのだろうか。
もちろん、一握りの人達は時代が変わろうが、自分が自分を教育していたし、これからもいるだろう。
となると、逆にその一握りの人になるのは簡単だ。
自分だけは自分に厳しくすれば良い。
それだけで頭一つ世間からは抜け出さる事になるからだ。
大方の人が、自分自身に厳しく能力も高いのであれば、そこから抜け出すのは至難の業だからだ。
しかし、こんなことは、私は50年間は口にしていることだ。
みんながやらないようにすれば良い。
それが一歩前に出ることであり、自分を大事にすることであり、誰かの役に立つ人間になることだからだ、と。
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東京11月28,29,30日12月1日
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