一声かけろ

そういえば、先日山手線で呆然としてしまう出来事があった。
私はキャリバッグを持ち、つり革につかまっていた。
車内は座席が埋まっている程度。

電車がどこだかの駅に着き、私の後ろに立つ青年が電車から降りようとした。
どういったはずみか分からなかったが、私の目の端にその青年がネクタイを落としたのが見えた。
で、私はかがんでそのネクタイを拾って会社員風の青年に手渡した。
青年はニコリとも、ありがとうもなく私の手からネクタイを取り、さっさと電車を降りた。
別段、ありがとうと言って貰いたいのではないが、何やら呆然とし固まってしまった。

東京に来て、街行く人の言葉数の少なさは、色々体験している。
自転車に乗る人も、歩いていてぶつかる人も、色々あるが、これほど、真正面から何の言葉の無いのは始めてだ。

どれほどの教育を受けているのか知らないが、また、どれほどの優良企業で働いているのかは知らないが、ありがとうの一言を発せない、というのはどういう事だ？

言葉が出ない、大声を出せないというのもある。
同じく山手線で座っていた。隣りにいた若者はイヤホンを付けていた。
駅に着き若者は降りた。
何気なく空いた座席をみると、イヤホンが落ちていた。
忘れたのだ。
それに気付き声をかけようとしたら、前の座席に座っていた若者がイヤホンを持って、その若者を追いかけ渡した。
「偉い！」なのだが、ここでもそれを受け取った若者は礼を言っていなかった。

追いかけた若者も一声「忘れ物だよ」と声掛けしたら降りなくてもすんだのに。
一声だせよ！だ。
ありがとう、くらい言え。
どんな躾けの家庭でそだったのかだ。

沖縄コンサートは１１月２日です。

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