埼玉男児殺害事件は

さいたま男児殺害事件父親を逮捕。
いたましい事件だ。
義父だという。
子供に「本当のお父さんではない」と言われことが衝動の動機だそうだ。

一つ分からないのは、「本当のおとうさんではない」と子供が本当に言ったとしたら、どうしてその言葉を言ったのか?だ。
「本当の」というどこに価値があるのか、もちろん、生みの親という意味だろうが、そんなことよりも、現在進行形の方が大事だ。
つまり、母親が日頃どんな言葉を使い、その子供と話をしていたのか、ということだ。

もちろん、取り返しの付かないことをした父親は最悪だ。
どう最悪かというと、「我慢が育っていなかった」という点だ。
これもまた幼稚な大人だったということだ。

「キレる」という言葉、その状態が事件を生んでいるのは、ニュースを見ていればそれこそ頻繁にある。
例のあおり運転もそれだ。

我慢は気持ちの葛藤がなければ生まれないし育たない。
また、親が約束を破り続けなければ育たない。
それは、私自身が親になった時に分かった事だ。

私の子供時代「今度○○に行こう」「今度○○を買って上げる」と親から言われたが、それらが実現したことは一度もなかった。
それを辛抱する、我慢するということの一つだ。

それは今になって分かる。
私は基本的に一人っ子だから、それこそワガママ放題のガキだった。
だから直ぐに癇癪を起こしていた。
そこをよく思い出してみると、癇癪を起こせる時にしか起こしていないし、起こしてはいけないところでは起こしていなかった。
それらは、何とはなく大人の事情が雰囲気として伝わっていたからだろう。

私も義父だ。
しかし「本当の」などと言う言葉は知らなかった。
「俺を生んだ親じゃない」とは分かっていたが、その事が喧嘩や揉め事の原因になることなど一度もなかった。
そんな大人の事情などとは関係なく、私自身の子供の事情の方が忙しかったからだ。

いずれにしても、幼稚な大人が引き起こした事件だ。
もちろん、幼稚な、で片付けてはいけない。
どうすれば、大人の大人になれるのか。
それは、健全な幼児期を経なければ駄目だということだ。

親が過干渉だから、子供が子供の能力を出しきれないまま年齢だけは20歳を超えていく。
そんな時代になって、早20数年になるだろう。
大学の入学式に親付き添い、就職試験にも親、仕事の問い合わせも親。
どこまで、弱くなったら気が済むのだろう。

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