自分を壊すのはマニュアル
細分化とそこにあるマニュアルが、人の能力の何を壊すかというと、もちろん、自分で考える・工夫をするという人にとって一番大事な事だ。
「それは指示されていない・教えてもらっていない・習っていない」あるいは「マニュアルはこうだから」という具合な人を増殖させる。
つまり、人の持つ能力を削ぎ落とすばかりか、責任を転嫁しても、全く転嫁していることを理解していない人の増殖だ。
それらは、例えば専門学校を出れば、そのままその仕事が出来ると思う人の増殖もある。
そして、その専門学校や大学で学んだことを「絶対に正しい」となんの疑いもせず信じていることだ。
まず疑え、信じる為には疑え、という極々当たり前の感性が、そっくりそのまま削ぎ落とされてしまってもいるのだ。
それはいみじくも、先ごろノーベル賞を取られた、本庶佑教授がおっしゃっておられたことだ。
自分の目で、という「自分」が欠落してしまっているということだ。
実際の社会、人間関係にはマニュアルは適応しない。
そこにマニュアルでしか考えられない思考が対処するのだから、無茶苦茶になって当たり前だ。