後27日

大阪のコンサートまで、後27日になった。
一寸焦る。集客が思ったよりも伸びていないからだ。
これは10年前もそうだった。
当日ギリギリの駆け込みの申し込みが多かった。

自分自身の事を考えても、「まだ、いけるやろ」という、何の根拠もない予測と安心感があり、直前まで放っておく事が多い。
だから直前には増えるのだろうとは思うのだが、年の為に「後27日で、残り100席です。」

今回、大丸心斎橋劇場でするといった時、息子も「太鼓衆一気」で公演しており、照明さんも、舞台監督さんも、この劇場で仕事をしたそうだ。
知っている小屋と、知らない小屋とでは、ちょっとした気分が変わるものだ。
コンサートでも同じで、知った劇場と、知らない劇場では気分が変わる。
天井の高さや客席の感じでも変わってしまう。

現役当時でも、あまりライブハウスでは演らなかった。
それは天井が低く、気分が圧迫されるのと、身体が窮屈さを感じたからだ。
そんな違和感を感じていると、音も縮こまってしまう。
それが嫌だったから、ショーなどの仕事以外では、余り演奏しなかったのだ。

スタンダードなジャズは、知り合いがリーダーのバンドにゲストで良く叩いたが、それはジャズバーが殆どだ。
この場合は、余り強烈な音を出さないし、ジャズを楽しみにしているお客さんが多いので、そのお客さんなりに演奏していた。
その意味で、リーダーが私ではないバンドで叩くのも好きだった。
それは、私としては新鮮だったからだ。

初めて出会うミュージシャンをどれだけサポート出来るか、というのが楽しいからだ。
と書いて、「そうか」と気づいたのは、「相互の関係」という事で、自分の役割を自分で決め、それをやり遂げる。
そんな事は、実は20歳の頃からやっていたのだった。
今回は、息子との関係もあるが、それよりも聴いてくれるお客さんだ。
そこに「本当に届ける」という事を10年前よりも明確に表現しようと思っている。

音は聴くのではなく、心に届くのだ。
思いに届くのではなく、直接身体に、心に届くのだ。

日野晃’古希’ドラムソロコンサート
4月12日 大阪大丸心斎橋劇場
6月1日 新宿ルミネゼロ

 

 

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