古く見える人
人が古く見える、古く感じるという感覚は何だろう?
「何だろう?」って何や一体、どうしたんや?
何となく言葉尻で「何だろう」と書いてしまって、気色悪くなってつい突っ込んだ。
商品やデザインなどは古く感じるというのは、誰にでも分かるだろうが、人が古く、というのは分かるだろうか。
私自身が前に進んでしまった時、「まだ、こんなことをやってるのか」と感じる。
そのようなことだ。
だから古い人間という意味ではないし、年老いた人という意味でもない。
逆に、私自身がずっと固執している事があり、それに突っ込んでいるとする。
そんな時、周りが前に進んでいるように見えるかというと、そうは見えない。
というのは、突っ込んでいると、いわば円の中心に近くなるので、外周りの動きは遅く見えるのだ。
とはいってもこれはある種のイメージであって、実際ではない。
逆に実際は、どうなっているのは分からない。
それは武道での技をかけた瞬間の事は、いくら質問されても分からないのと同じだ。
ドラムの演奏中も同じだ。
「分からない」のである。
もしも、本当に分かるのであれば、技はかかっていないからだ。
自分が分かるような事は、相手も当然気配として分かるから、そこから逆転されている、ということになるのだ。