久しぶりの文楽

今日は、久しぶりに大阪で文楽をみた。
久しぶりなのは、人間国宝が
4人も勢ぞろいしていた時期に見たのが最後だ。

ホールで弁当を食べる人、お菓子を頬張るおばちゃん。
よく見ていると、そんなお客さんは大衆演劇のファンの人に多い。
だから、何だかホッとする。
それだけ文楽が根付いている、ということだからだ。
お目当ての大夫が出ると掛け声が飛ぶ。
「ええやんけ!」だ。

そういえば、以前見た時はもっと舞台が良く見えた。
これは、ほんとに目が悪くなった、と突き付けられた感じがした。
も一つそういえば、外国の人が増えている。
文楽に興味を持っている人が増えているのだ。
その内、外国の人が黒子の一人なったり、義太夫を語る人が出てくるのかもしれない。
熱心な人は、驚くほど熱心なのかが外国の人だからだ。

前にも紹介したが、蹴りの足で、指の固め方をフランスで教えた。
1年もすると「これで良いですか」と見せてくれた。
もちろん、完璧だった。
日本でも当然教えてはいるが、出来た人を見たことは無い。
形の有る事に挑戦するのは、外国の人の方が優れているのではないかと思ってしまう。

中身になると、難しい。
とは言っても日本人にも難しいのだから仕方がない。
それは文楽とて同じだ。
黒子という事での意識の有り様をどこまで追求できるかは、日本という特殊性を身体に宿せなければ、考える事は出来ない。
そんな事を想像させてくれた、今日の舞台だった。

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