代価が必要

相変わらず水源地とホースを行き来している。
沢を登ったり下りたり、ホースを繋いだり外したり、ホースにポンプを繋ぎ泥を押し流したり。
こんな作業を
30年はやっている。

山で、美味しい山の水を飲みたい、山の水の風呂に入りたいとしたら、この作業を止める事は出来ない。
何か特別なものを欲したら、それに対しての代価が常に必要なのだ。
ただ、肌当たりの良い水、美味しいお茶やコーヒー。
それだけの為に、沢から滑り落ちたり、膝を痛めたり。
それもまた良しだ。

しかし、この山も殆どの住人がお年寄りになっている。
その結果、美味しい山の水を諦めて簡易水道という、町が作った都会的な便利さに変った。
もしかしたら、美味しい水を堪能し続けているのは、私達だけかもしれない。

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