へこたれるな3

台風はもう殆ど日本を通り抜けたのだろう。
東京は、何事も無かったかのような“台風一過”だ。
道場が気になり、今回は何時になく情報に注意をした。
しかし、現地情報というか、その状態を伝えるレポーターが使う日本語の貧弱さに、思わず突っ込みを入れまくった。

それは、それとして被災された皆さん心よりお見舞い申し上げます。

打たれ強いが、人間的強さであり、それは自分で編み出す常識観や、自分自身の固定観念を持っているという事だ。
そこをもう少し突っ込むと、打たれ強いという気持ちと、自分で編み出す価値観、そして、その時々に合わせ、柔軟に対応出来る即応力という3つの柱が有るように思う。
いくら打たれ強かっても、物事を深く捉える思考力がなければ、ボロボロになるだけだ。

先日、ネットで見つけた記事に「いくら会社が儲かっても、社員が報われないのはおかしい」というような言葉が並んでいた。

https://mirai.doda.jp/series/interview/akemi-nakamura/ 京都の国産牛ステーキ丼専門店「佰食屋(ひゃくしょくや)」さんの記事だ。
「開店の2カ月前にビジネスプランコンテストに出て、審査員の方々にけちょんけちょんに言われたときは、さすがに落ちこみましたけどね(笑)。中小企業支援の専門家や大学教授とかに「そんなのバカらしい」と言われて・・・「見てろよー!」と逆に燃えました(笑)。

「これまでになかった業態だからうまくいかない」っていうのは短絡的すぎるし、新しいアイデアだからこそなかなか受け入れられてもらえないというのはあるんでしょうけど・・・頑張ってうまくいくことを証明して、見返してやろう、と。」

へこたれないということのお手本だ。
そして、旧式の頭でしか考えられない中小企業支援の専門家や大学教授。
当たり前だ。
この人達は過去のデーターでしか物事を考えられないように、自己教育している人達だからだ。
3本柱の柔軟な思考、つまり、想像力がまるで無い人達ということだ。
いわゆる、何かにしがみついている人達だ。

私の知り合いに、那智勝浦に住むパン屋さんがいる。
脱サラでパン屋さんを始めた。
もう数十年も前だ。
このご夫婦は、自分が年老いてもパンを焼いていられるようにと、週休2日、店の開店は正午と決めた。

パン屋さんの常識から完全に外れた形態だ。
しかし、それは「儲ける」ではなく、「気持ち良く働く」という価値観を実現してたという事だ。

数十年前の話だ。

店主は拘りの持つ職人さんだ。
当然、パンは美味しい。
近郊のホテルやレストランから引き合いに来るが、自分のペースを守れなくなると、全て断っている。
多分、周りからは変人扱いされていただろうと思う。
しかし、「我、関せず」で、美味しいパンを焼き続けている。

今回の台風が都内から外れ、在来線等が動き出している。
改札口に並ぶ人の群れを当たり前のように思っている人達。
何に対して並んでいるのか。
せめて「おかしいやろ」と思う感性の欠けらくらい欲しいものだ。
「生きている」「並んでいる」のは、間違いなく自分自身であり、その自分自身の人生の時間を削っているのだから。

前出の旧式の頭でした考えられない、中小企業支援の専門家や大学教授と同じだとそれは分からないかもしれないが。

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