全ては自分次第

ジャズドラムをやっている時、何百回とエンターテイメントのダンスやアクロバットの伴奏をして来た。
その人達の正確さに、最初は驚いたものだ。
譜面通りに何もかもが進行し、その中でもドラムの果たす役割は大きい。
どんな場合でも、キッカケを作るのはドラムのアクセントか、あるいはテンポチェンジかだった。

そんな体験が、主役をどうすれば引き立たせる事ができるのか、という事を考えるようになり、それが身体に染み付いてしまっているのだ。
もちろん、コンボスタイルの小編成のバンドでも、フルバンドでも同じだ。

その意味で、脇役ほど楽しい役割は無い事を知った。
主役を生かすも殺すも脇役次第だからだ。
そういった役割をやり切る事が、ギャラが上がる事だし、レベルの高いバンドのオーディションも受けられることに繋がっていった。
もちろん、そんな話を現代の人に話しても仕方がないことだ。
そんな世界など、消滅してしまったからだ。

そう考えると、その時代、その時代で、培われる事があり、それはその時代にしかないものだから、徹底的に獲得しなければ面白くない。

その体験は、ティルマンへの指導や、舞台での組んだ人たちとの関係を教えるのに役に立っている。
私が体験した事は、言葉としては「主役を際立たせるには」ということになるのだが、その為にはどうするか、という点は、机の上で学ぶ事ができない事だ。
本当にそうなのか、が実証できないからだ。

明日から、コンテンポラリー・ダンスのワークショップとなる。
今日までのティルマンに教えた事を、一つ残らずみんなに紹介する予定だ。
もちろん、受け取れるのかどうかは、私には分からない。

あなた次第だ。

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