触れるを克服すれば

「明鏡塾」もワーク・ショップも教室でも、一番メインに稽古をするのは「触れる」だ。
触れられる事に慣れてくると、触られている接点に隙間を感じることが出来る。
あるいは、硬い壁のような感じを体感してくる。

例えば、腕を握られているとしたら、握られているのは誰の目にも見える。
しかし、握られている人がどう感じているのかは、直接見えない。
それは握られている人の、一寸した所作や、顔つきや姿勢を観察出来なければ知ることは出来ない。
それが「違和感を感じた」ということの反応を知ることだ。

この「隙間や手の硬さ」は「気持ち悪い」という感情をもたらす。
武道的に言えば、握っている人が自分に技をしかけようとしている、何かしようとしている、ということに気付かせた、ということになる。
気付かせたということは、握られた人は相手を警戒するということだ。

治療で言えば、握られている患者さんは緊張状態にあるということだ。
この現象は、誰彼の例外なく99分起こる。
それは、そのことを知り、訓練していないから仕方がないのだ。
もちろん、医療の教科書には載っていないし、武道系でも言わない。

この「触れる」も関係の一つであり、一番密な状態を作り出すものだ。
同時に、拒否という反応も直接現れるものだ。
ある言い方をすれば、「触れる」を克服することが、全ての関係を良好にすると言っても過言ではないのだ。


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