自分が獲得しなければ使えない

「しようと思えば力んで出来ない」何時もワーク・ショップでも教室でも言う台詞だ。
これは体験的に気付いたことだが、柳生流の「兵法家伝書(1632)」にも書かれている。
つまり、その道を極めて行こうとする人には、必ず直面する壁だと言うことだ。

「〜人にきられぬ事は成りがたき物也。人はきるとおもふて、うちつけうとも、ままよ、見にあたらぬつもりを、とくと合点して、おどろかず、敵にうたるる也。敵はあたるとおもふてうども、つもりあらば、あたらぬ也。〜」とある。

こういったことは、言葉こそ違え名人・達人は必ず書いている。
ワーク・ショップでは、「ではどうすれば?」と軽く質問するが、この剣客、あるいは武芸の世界では自らが獲得する以外に方法は無い、ということを知っていたのだ。
そして、自分が獲得するからこそ、自分で使えるのだし教わることなど出来ない事も知っていたのだ。
現代と何が違うのだろうか。

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