基本は基本ではない

基本とは何か?
それはドラムをやっていた頃に考えていた事だ。
一つ打ちという、ほんとうに基本中の基本がある。
もちろん、全てはそこから始まるからだし、これが出来なければフレーズも何もかもが出来ないからだ。

では、フレーズができるようになれば、あるいは、リズムを刻めるようになれば、この一つ打ちは卒業なのか。
というとそうではない。
フレーズもリズムも複雑になったり、私の場合は音そのものを追求するようになったから、そうなると、また振り出しの一つ打ちに戻った。
それは、より高度な欲求を乗り越えていく為に、その一つ打ちを見直すということだ。

つまり、基本とは、始まりなのだが、追及する内容によって、その基本の質は上がらずを得ないというものだ。
だから、永久に基本があり、その基本は奥義だということもできるのだ。

昨日の高校の空手部が県下で優勝したり、良い成績を残せるようになったのは「大きな声で返事を返す」を顧問が徹底したからだ。
もちろん、返事は空手の基本ではない。
しかし、それ以前の「人→人との関係」という点では基本中の基本だ。
呼びかけた人が、呼びかけられた人から明確な反応を得られたら、嬉しくて当たり前だ。
ここが人間関係の基本になる。

基本になるというのは、表面的な形式のことではない。
相互に身体が反応しあうという基本だ。
もちろん、良い反応、つまり、活性化するという反応だ。
理解ということでは、身体は活性化しない。
活性化するから、練習や練習の工夫を考えるということが起こるのだ。

つまり、自分というものを見つめる目も育つということだ。
もちろん、それは全体として「空手部員」というのがあり、全員が競技での勝利を目指す、という目的が明確だからだ。

そういう具合に、全ては全体の中にあり、自分の行為は部分に過ぎないのだ。
しかし、その行為は全体を現したものなのだ。
空手部員の返事の良さは、全体を活性化させ、優勝するという成果を生んでいる構造だ。
これはまた無意識の内に染み込んでいるので、人としての関係も円滑に行ける社会人になるだろう。

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