ライブだけの話をしよう

熊野の道場から、三重県の津は遠い。
地図では近いのだが、近道的な道は細い山道なので、遠回りの広い道を走る方が早い。
しかし、近道というか知らない道を行く、という性分が災いして「ここはどこ?」久しぶりの迷子。
ナビは役に立たないし、山の中は民家が見えるまで、どこを走っているのか分からない。
それに懲りず、帰りも夜だというのに、山道を抜けた。
こちらは結果として30分程短縮出来たが、車酔いだ。
目が衰えて来てからの山道は、相当疲れる。
「トークライブ」
ライブはお手の物だ。
当時のベーシストに会いに、三重まで行って来たのだ。
当時は、レコーディングの話を沢山断った。
そんな思いで話に盛り上がった。
「レコードに収まるわけないやろ、この音が」
観客が興奮して、素っ裸で走り回ったライブもあった。
その雰囲気、その音はその時にしか出せないし起こらない。
だからこそ、その一発に私達トリオは全神経を注ぐ。
ライブだ。
それこそ、そのコンサートだけの音だ。
だから、それを聴きに来てくれた。
裏切られるのを期待して。
トークライブも同じだ。
そのライブだけの話。
活字には出来ない話。
録音してもそこに入らない音。
同じだ。
昔、一度だけお坊さんと対談ライブをしたことがあった。
「どう進行しましょうか」と打ち合わせをしたが、「現場の成り行きで行きましょう」となった。
会場で二人がマイクを持ち挨拶をした。
「さて、どうしましょう」お坊さんが私にふった。
「じゃあ、何か質問があれば、そこから話を進めましょう」と私。
会場は大笑いに包まれた。
今回のライブも、ここから始めようか。
ライブだから。
出版記念トークライブショー11月12日(土)午後2時~4時
http://2016hino.jimdo.com/
東京ワークショップ 11月21日‐24日
http://hinobudo.wixsite.com/workshop
98回武禅のレポートをアップしました。

https://www.hino-budo.com/buzen5.html

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