早朝出発、春のパリへ

パリで初めて武道のワークショップを開いた時、そう今から8年前だ。
ダンスの世界では、フォーサイスカンパニーに指導に行っている武道家ということで、結構名前が知れているのは分かっていた。
しかし、武道となると逆に全く知名度が無かった。
だから、主催者に赤字の場合は、本当に申し訳ないと思っていた。
会場で蓋を開けてみると、100名以上の人が集まってくれていたので、目を白黒させたくらいだ。
ダンスの公演や、それ以前は自分自身のコンサート等を手作りでやっていたから、主催者の苦労は痛いほど分かる。
それだけに、100名以上だったのでとりあえず胸を撫で下ろしたのを思い出す。
その日がヨーロッパの武道の世界での「胸骨」元年だ。
多種多様なフルコンの人、柔道、柔術、居合、空手の色々な流派、合気道、太極拳等々。
本当に色々な人達、老若男女入り乱れてバラエティに飛んだワークショップになった。
そこから約半数の人達は、毎回来てくれるようになった。
私のように、流派も属するジャンルも持たず「武道だ」と名乗っている人はきっといないだろうと思う。
それだけに、フランスの人達が私を理解するのに、未だに困っているのではないかと思う。
ものは試しに今回常連たちに聞いてみよう。
「どうして私のワークショップに来るのか」と。
一体何が面白いのか不思議でならない。
何時受講しても、何かが出来る事など無いのだから。
しかし、毎回参加してくれる人達は、確実に成長している事が分かる。
どうして?

Follow me!