パリまで2週間

2週間後はパリに発つ。
今回のパリはモーツアルトがコンサートに使っていたという、パリで最も古い劇場での演武会がメインになる。
今回は棒の型と刀の型を入れてみる。
いずれも、その武器の捌きではなく「関係性」を稽古する為のものだ。
意識の起こりに対する挙動の稽古、相互に意識がブレないようになる為の稽古だ。
その意味では、もっとも難しい表現だ。
まず演武会には向かないだろう。
しかし、「関係性」をうたっている私としては、何が何でもそこを見せたいし感じさせたい。
でなければ、武道といえど、身体運動の範疇を出ないからだ。
関係性を実現する為には、捕りと受け相互に意識にムラがあったら出来ない。
そこが稽古だ。
俗にいう「相手を読む」というものは、雑念以外の何物でもない。
いわゆるノイズになり、隙だらけの状態なのだ。
音が聴こえるほどの静寂。
そこが目指す地点である。
だから、型そのものはよりシンプルな方が良い。
身体の動きが気になるようでは、意識の稽古が出来ないからだ。
それを理解できない人が見ると、何と簡単な事をやっているのだろう、と思う筈だ。
それは仕方がない。
視点が違うからだ。
武道に何を求めるのか、あるいは、何を得るのか、人それぞれが良い。
それぞれが違うからだ。
パリの会場に立った時、歴史をドンと感じた。
タイムスリップしたような感覚におそわれた。
そんな異質な感覚がまた楽しい。
後2週間、もっと練り込んでやろう。

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