人が養うべきものは

私が10代の時、見習いなのに店を一人で切り盛りしたという話は、まさに環境が人を作るという事だ。
それを思い出していると、そう言えば、私自身の生き方がそうだと気付いた。
まず習ってから、目的の学校へ行ってから、という経験は一度もなかった。
どんなことでも、ぶっつけ本番的人生だ。
その意味で、私は環境に作って貰ったようなものだ。
その事は、結果として工夫をする力が養えた事だ。
それが社会や人生での変化に対応出来る力になっている。
先日のフォーサイスカンパニーで、関係性のワークを散々やったが、彼等の状態を見て新しいワークを生み出せるのも、この力だ。
また、彼等とその場でクリエイション的な事を発想できるのもこれである。
もちろん、習うのが悪い、あるいは間違っているというのではない。
その習った事を全てだと判断するのが間違っているだけである。
フォーサイスカンパニーのダンサー達は、こちらが提示することを、徹底的に工夫しそのものに近づけようとする。
この徹底的に、というところが、「全てだと判断していない」ところだ。
提示している事を通して、自分自身のダンスや作品を見ており、そこで使えると言うことを目指している。
だから、徹底的な工夫が出来るのである。

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