懐の深さ
昨日は和光市まで取材に行ってきた。
光輪洞合気道を創始された故平井師を受け継いでおられる、成田新十郎先生の取材だ。
私が直接知る合気道は、故砥島先生だけだ。
ただ養神館館長だった故塩田宗家は、今でも研究の対象としている。
成田先生は御年85歳だときく。
私よりも約20歳上だ。
ということは、成田先生から見れば私は子供のようなものだ。
自分に信念を持ち、追求されている方に年齢は無い。
そして、何よりも懐が深い。
これは窮屈な人間性ではないということでもある。
笑顔が絶えないのだ。
そして冗談がお上手である。
そんな成田先生と談笑していると、ふと武神館宗家初見良昭師や大東流合気柔術の岡本正剛師とイメージが重なっていたことに気付いた。
それらは全て師に共通している。
そして、もっと大事な共通項がある。
それは、私のようなご自分の子供のような年齢の者にも、きちんと丁寧な言葉を使ってくれることだ。
初見宗家とは長くお付き合いさせて頂いているが、何時お会いしてもその姿勢は崩れない。
隙が無いのだ。
私がどこまで成長するのか、しないのかは別として、80歳を超えた年齢になった時、自分の子供程の人に丁寧な言葉を使えるだろうか、そんな懐の深い人間になれるのだろうか。
と、それこそ自分を疑う。
こういった機会を頂いているということは、「見習え」という教えなのだろうと受け取る。
しかし、凡人は喉元すぎれば熱さ忘れるの例え通り、3日も立てば忘れてしまう。
しかし、私のようなガラの悪い言葉しか使わない人間には、絶対に見習わなければならないことだ。