ときめかなければ本物じゃない

東京ワークショップ
9月12.13.14.15.16日

https://www.hino-budo.com/2014TokyoWS.htm
先日スピード違反で捕まった時、道頓堀のセントジェームス38周年記念ライブに行った。
ドラムが東原力哉だったからだ。
ちょくちょく書くように、彼が16.7歳だった頃、といっても力哉は既にバリバリのドラマーだったが。
私の友人のサックス奏者から、「若くて面白いドラマーがいる」と紹介された。
彼らの出る店(当時はハコと呼ぶ)へ行ってみると、腰まであるような長髪の若者がいた。
若者といっても、私も22,3歳だから十分に若い。
ドラミングを聴き16.7歳でこれだけ叩けるのなら、相当すごいドラマーになると感心したものだ。
案の定、彼は瞬く間に頭角を表した。
ダイナミックな演奏に名前が売れ出したのだ。
そんな直感から、彼に練習の為のフレーズや、ビーバップの奏法等を提供した。
何故か私と気が合い、よく私のトラをやってもらったりした。
久しぶりに顔を合わせた力哉とは、そんな話で盛り上がった。
当時を振り返って嬉しい事に「俺のアイドルはアキラさんだったから」と言ってくれる。
というのは、彼は練習も勉強も熱心で、有名なジャズプレイヤーの演奏はよく聴きにいっていた。
しかし「どれを聴いても、よく分からんし『お金を返せ』と言いたくなるようなものばかり。何よりもときめかないのですよ」だったという。
そうなのだ。
私もよく色々なジャズプレイヤーの演奏は聴きにいったが殆ど寝た。
ときめくなど無縁の世界だった。
その頃、私のトリオがメインのコンサートが京大西部講堂であった。
その時力哉も前座の一つで出演していた。
力哉が私の演奏を初めて聞いた時「なんじゃ、これ?」と驚くと共に、目から鱗だったそうだ。
汗水、鼻水を垂らして叩く姿に圧倒されたのだ。
そして、自分自身の演奏スタイルや方向に確信をもったという。
「ときめく」という言葉を、ジャズの世界で久しぶりに聞いた。
そして、そういう力哉の演奏に久しぶりに興奮した。
「力哉、かっこいいで、最高やで!」
そうだ、舞台に立つ側は、何でもいいから見ている観客、聴いている観客がときめかない事をしてはいけないのだ。
腐った自己満足の、あるいは押入れの中でやっているようなものを見ても聴いても、こころが踊る筈もなければ震える筈もない。
そんなのが大半だから、
観客の絶対数が減って当然だ。
観客を取り戻そう。
その為には全力を出さなければ駄目だ!
全力で観客に向かわなければ駄目だ!
観客のこころを揺さぶって欲しいのだ!
ワークショップの「表現塾」は、まさにここだ。
観客に見せる、聴かせるを徹底的に稽古する!
岡山ワークショップ
9月21.22.23日

http://workshop.digiweb.jp/
昨年に続き、二度目になる大阪での講演会です。
「人生を生き抜く智慧・達人の真髄はコロンブスの卵だ」
笑いますよ!
10月26日

http://ilt.jp/extra01/entry.html

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