覚え方は
物凄く単純な3カウントくらいの動作でも、覚えが早い人と遅い人がいる。
その違いは何だろう、と何時も考える。
もちろん、クラシックバレエのように、形を追いかけるのに慣れている人は早い。
そういった人とは別にして、推理の一つとして、言葉や単語で動作を追いかけるのか、画像として追いかけるのかの違いなのではないかと思う。
また、画像として覚えているにも関らず、それを改めて言葉や単語に置き換えている、つまり、二度手間をやっている場合もある。
その場合、最初の画像として覚えているということが、無自覚だからだ。
一番良いのは、そういった一切のフィルターをかけずに、動作をみたまま取り込むことだ。
私は、それらを全部している。
まずはそのまま取り込む。
その後細部は、画像と言葉、そして、二度手間的なやり方だ。
そうすることで、動作を立体的にしていくのだ。
まずは、画像を鮮明にするという能力が必要だ。
それは難しいことではない。
ここでもよく書いているように、子供は直ぐに覚える、という私たちの体験の中にあることだからだ。
年齢と共に、言葉を持つ量が増える。
考える力も付く。
それらは良い事なのだが、こういったことに関しては鈍くなっていく、という両刃の剣なのだ。
また、お年寄りでも動作を覚えるのが極端に早い人もいる。
大阪教室に通う、最年長の女性も、動作を繰り返しある時間を過ぎると、急に覚えが早くなる。
もちろん、年配でも逆に全く覚えられない人もいる。
若くても、全く覚えられない人もいる。
客観的に見ている分には、そういう色々な人を観察するのは興味が尽きない。
脳の構造というか、記憶と動作との関係を知る上で役に立つからだ。
しかし、何れにしても形あるものは、早く覚えるに越したことは無い。
その次に感覚や、あるいは雰囲気といった目に見えない稽古が待っているからだ。