何でも使い方や

前の日曜日に稽古が終わってから「日本酒を飲む会」をやった。
別段特別なことではなく、良いお酒が余っているのでもったいないから飲もう、というだけのことだ。

そこそこお酒が回ってきた時、「一寸酔ってるか？」と一人に聞くと「少し」という。
そこで「じゃあさっきの難しい技をやってみて」と言った。
赤い顔をして挑戦すると、百発百中だった。

「どうしてですか？」と不思議な顔をした。
酔っていない時は、頭の中は雑念だらけだから、やるべき事に集中出来ていないが、酔うと雑念が吹っ飛びそのことだけになる。
すると一人が「じゃぁ、日野先生は何時も酔っているですか？」
「そうやな、ナチョラルハイやで」。

以前、お亡くなりになった、大東流柔術の岡本正剛先生の稽古前にお会いした。
場所は喫茶店だったが、先生は「ビール1本」と注文された。
「えっ、先生この後お稽古があるのでしょう」と言うと「こんなものは水代わり、エンジンが良くかかりますから」と大笑いされた。

お酒も使い道によって、良くもなれば悪くもなるものだ。

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