今日からメッツ、生き切るだけ
「人間が『消費者』になってしまったからね。服装だけ奇抜でも、ぜんぜん面白くない。今は記憶の時の感覚が、すごく短くなっている。『欲望』は現在形しか持たないかたちだから。昔の人は、100年前とか、100年後という観念のスパンがあった。それで人間が人間になっていた。ますます社会が便利になって、楽をするようになって、欠落が起きている。自分が生きている時代だけよければいい、自分の立場さえよければいいというようなね」
これは、写真家鬼海弘雄さんの言葉だ。
「欲望は現在形しか持たない」この言葉にピンとくる。
何かを成すには自分一代では無理。
というような途方もない欲を持たないから、面白みのある人間など生まれる筈もない。
それこそ、現代はクラウドファンディング等という便利な方法もあるから、「お金を」ということも、ある種アイディアがあれば集まらないこともない。
そこまで、便利というか、何というか、色々変わっているのだ。
おそらく10年前には想像できないようなことが起こっているのだろうと思う。
ますます、取り残される人と波に乗る人との差が見えてくるだろう。
私は?というと、波には乗らない側の人間だ。
世の中は常に変化している。
ただ、現代はそれが目に見える程にスピードを上げているだけだ。
そこに価値観を持っていくと、世間に振り回されることになるしかない。
私は、私が生きること、「生きる」「生き切る」というところに価値を置いている。
それは、何時も書いているように、自分という人間が生きて死ぬだけだからだ。
その「死ぬ」というリアルな現実に終点を絞っているから、自ずと「生き切る」になるのだ。
その内の一つが、今回のドラムコンサートだ。
「これだけは絶対にやっておこう」でないと、死んでも死にきれない、という意気込みの中でのものだ。
そのコンサートの宣伝に、15日J-webのクリス智子さんの番組に生出演させてもらうことになった。
智子さんとの絡みが今から楽しみだ。
日野晃’古希’ドラムソロコンサート
6月1日 新宿ルミネゼロ