誰にも理解されないのが快感だ

知ってしまったフレーズを忘れる事は出来ないが、フレーズのイメージを変えてしまう事は出来る。
イメージを変えるのは、ニュアンスを変えてしまう事だ。

叩き出されたドラム、それを音符として扱うのではない。
ここが一番難しいところだ。
染み付いたテンポ感覚を無くしてしまう。

これは、現役の時「時間空間」を使って挑戦していた。
ここからここまでを3分でやろう、という具合だ。
それをする為に、12分とタイム感覚を培っていった。
だから、その場合なら何小節はテンポ通りで、次の32小節は時間で、という具合に作っていった。
もちろん、これらは現代音楽という分野では、既に実験されていったものだが、スタンダードのジャズの中に放り込んでいったのは、日本では私達が早い方だったと思う。

とにかく、既製品、既成の考え方を塗り替えてしまう作業や考え方を編み出すのは、相当の冒険だし一番面白い。
何よりも、誰にも理解されない、というのが快感だ。

日野晃’古希’ドラムソロコンサート
4月12日 大阪大丸心斎橋劇場
6月1日 新宿ルミネゼロ

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