ふと、将棋の不世出の名人羽生名人との対談した時の言葉を思い出した。
次の一手を考えている時、何を考えているのですか?という私の問いに「自分の手に相手はどう動くのか、それを90から100数手先まで3通りほど考えています」という答えだった。
これには仰天したが、次に「実際に指す時は勘です」にはひっくり返った。
勘の正体はこれか!と気付かせて貰った。
武道の稽古で難しいのは「咄嗟の時に」それが出来るかだ。
咄嗟、その場で出来る事が、稽古の目的なのだが、稽古には咄嗟が無い。
いわゆる忖度の中で終始する。
その意味では咄嗟を稽古しなければ駄目だ。