ワークショップでは
「自分のペースでやるな」の典型的なエピソードがある。
私の弟子の一人が牧場で働いている。
そこに毎年高卒の子供達が、新入社員で入ってくる。
どの子も体力がなく、もちろん、機転も効かない。
しかし、半年もすると体力も付き機転も効くようになる。
それは、ペースの主導権を「牛」にしているからだという。
牛のペースに合わせ作業が出来るようになる。
つまり、観察力が身に付いてくるから、何時、何をすればよいのかが分かってくるからだ。
これを逆に、こちらの作業ペースでやると、牛は人の都合で生活ペースがあるのではないから、人はイライラするしその分体力も消耗する。
同じ仕事でも、そこに目に見えないストレスを抱えたり、逆に楽に時間を過ごせたりと分かれるのだ。
武道には「後の先(ごのせん)」という言葉がある。
解釈は色々だ。
例えば、「相手のやりたいようにやらせた後に攻める」という解釈、「相手が攻めるという意志が発動した直後に攻める」等々、様々だ。
何れにしても、相手をねじ伏せるのではない。
相手をねじ伏せない、という行為は相当難しいが、それが「自分のペースでやるな」だ。
相手のペースに連れるから、相手はこちらのペースに連られるのだ。
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こんな高級な「関係」をワークショップで体感し、難しさ、あるいは、日常とは違った体感を味わって欲しい‼