親の先回りは犯罪だ
親が子供の先回りをするから、考える力や挑戦する力が育たないのだ。
もちろん、私自身の子育ての最中にも感じた事だ。
先回りをするのは、全て大人の都合だ。
私自身の子供の頃を、その視点で振り返ると、殆ど先回りをされた事がない。
つまり、大人が答えを教えてくれた事も、方法を教えてくれた事もなかった事に気付いた。
だから、その意味では多分周りの子供達よりも、何もかもが遅れていたのではないかと思う。
字を覚えたり、計算したりも、教えて貰った記憶はない。
だから、基本的に勉強に興味が無い事もあり、小学校の通知簿は5段階評価の2が殆どだった。
しかも通信欄には、毎学期毎学年「日野君にもう少し協調性があったら良いです」つまり、協調性が全くなかったと書かれていた。
そりゃそうだろうと思う。
「皆と仲良くしろ」とは教わっていないし、先に言われた事もないからだ。
その事は、子供を持った時に思い出し、その事を考えて見た。
「仲良く出来る能力が備わらなければ、仲良く出来るはずもない」という事、そしてそれは「独力で生きる力を持つから、誰かを庇ったり擁護でき、仲良くも出来るのだ」と分かった。
つまり、この先回りは、人の持つ強さを根底から壊しているという、いわば犯罪だ。
根本的な事を考えていくと、そんな事にも気づく。
つくづく、小学生から落ちこぼれで良かったと思う。
それは、全く世間の風潮に振り回される事が無い様に育った事でも、振り返って分かる。