おたふく風邪の顛末
昔、おたふく風邪で大笑いしたことがあった。
ある時、顎のあたりが熱を持ち腫れて来た。
何かな?と思って、医者に診てもらった。
「お子さんはいますか?」といきなり言われ「はい、一人います」と答えた。
「おたふく風邪かもしれないので、もしそうならお子さんを産めなくなりますから」と言われた。
早速、母親に電話を入れ、子供の時におたふく風邪を患ったかどうかを聞いた。
「多分、患ったと思うで」と母の頼りない返事があった。
私は、ええ歳をしておたふく風邪か?と思ったが、ちょっと待てよ、ともう一度顎の調子が悪くなった原因があるのではないか、と振り返った。
思い当たった。
風邪ではない、原因はパンだ。
バケットが好きで、そのバケットのサンドイッチを食べた。
そのサンドが太すぎて、口を最大に開いても頬張れないくらいだった。
でも、分けて食べるのが嫌で、思い切り口を開いて食べた。
その時、顎で音が鳴ったようなことを思い出した。
「これや!」
おたふく風邪だと診断され、薬を出してもらっていたが飲まなかった。
結局、顎の炎症が収まった時、腫れが引いて顎の違和感も無くなっていた。
一体あの医者は何を診たのか、あいつは、アホか!で、大笑いした。
笑える誤診なので良かったが、逆もある。
医師も神様ではなく人間だ。
絶対は無いのだ。